「南陽寺の鐘」  〜南陽寺にまつわるよもやまばなし=`

南陽寺の鐘が時≠告げ始めたのは、慶安四年(一六五一)と伝えられている。
鐘つき人足をやとい、その給金は年三石だった。
この給金は、園部・小出藩主から一軒に四升ずつ、同じく町並みから一軒に二升ずつ米を出し合って作ったという。
現在、南陽寺にある鐘は、享保十六年(一七三一)につくられた。
鐘の銘文によると「遠近告報十二時使使途者市井者旅行者山林者…」とあり、町民や旅行者、山林労務者に、時を知らせ、さらに「大守小出君福源院殿」の冥福を祈るため、当時の藩主小出英貞公(小出家四代)が寄進したもの。
当時の同寺住職は四代目の大真文誓と記されており、作は京師釜座、和田氏藤原国次。
戦時中、全国の寺院の多くの鐘は供出≠ウれたが、府の梵鐘保存認定≠得て、大切に保存されている由緒ある鐘である。
南陽寺 〒622-0002 京都府南丹市園部町美園町1-1 Tel0771-62-2008 Fax0771-62-2004   > リンク